大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和32(あ)374 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人島田武夫、同正木亮、同島田徳郎の上告趣意第一点は、単な

る訴訟法違反、事実誤認の主張であり、同第二点は、原判示に副わない事実関係を

前提とする判例違反の主張であり(所論判例は本件に適切でない)、同第四点は、

量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第三点は、違憲をいうが、所論のごとき調書の証拠能力を認めても、憲法三七

条一項に違反するものでないことは、当裁判所の判例の趣旨とするところであるか

ら(判例集二巻一二号一五六五頁以下同巻八号九五二頁以下大法廷判決参照)、採

るを得ない。

被告人両名の弁護人今西貞夫の上告趣意は、単なる法令違反、事実誤認、量刑不

当の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人両名の弁護人鍛治利一の上告趣意第一点、第二点は、単なる訴訟法違反、

事実誤認の主張を出でないものであり、同第三点、第四点は、単なる法令違反の主

張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第五点は、違憲をいうが、刑訴三二一条一項二号但書にいわゆる特に信用すべ

き情況は、その供述自体により判断することができるものであり(判例集九巻一号

一四頁以下第三小法廷判決参照)、その存否は、結局事実審裁判所の裁量に任かさ

れているものと解するのが相当であり(判例集五巻一二号二三九三頁以下当法廷判

決参照)、そして、同条項の書類を証拠としても、憲法三七条二項に違反しないこ

とは、当裁判所大法廷の判決の趣旨とするところであるから(判例集三巻六号七八

九頁以下参照)、所論は、採るを得ない。

よつて、刑訴四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

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昭和三二年一一月七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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